Jリーグ ディヴィジョン1 第29節 ヴィッセル神戸 vs 横浜FC @ホームズスタジアム神戸

Jリーグ ディヴィジョン1 も、ついに第29節。残る試合もあとわずか、優勝争い、降格争いも佳境を迎えたこの試合。

楽天ホームに迎えられるは横浜FC、負ければ降格決定の崖っぷち。

楽天は代表での試合から中2日で大久保が先発。片や横浜FCはキングはリザーブ三浦淳は契約の都合で登録外。フォーメーションは両者とも、お馴染みの4−4−2のダブルボランチ横浜FCのCBには元マリノス小村が。38歳。懐かしい。楽天のキックオフで試合開始。

楽天は手数をかけずに2トップへボールを放り込む展開。特に試合全体を通じて、ロングボールを相手のDFラインの裏、特に右へ蹴り込み、大久保が走りこんで上がりを待ち、そこを基点にゴールを伺うという場面が多く見られた。結果的にはそれが功を奏したわけだけど。


片や横浜FC


端的に言って、上手くいってない。最下位を独走してしまった理由が露わになってしまうような試合運び。

試合を投げているわけではない。積極的に前からプレスをかけ、何とかして相手を崩してゴールを陥れようという意図は見える。選手の能力が劣っているわけではないし、楽天に比べて走り負けもしていないし、誰かがサボっているというわけでもない。個々のの選手のボールへの寄せの厳しさ、運動量はむしろ、楽天よりも多いのではないかと思われた。でも、上手くいかない。

適当に放り込まれたロングボールへの対処に苦慮したり、肝心なところでマークを外したりしてしまう場面がよく見られたし、ボールを奪って前へ運べそうな雰囲気の時でも、もたもたしてボールを奪われたり、簡単につなげばよいところでパスミスをしたり、コートを広く使ってサイドチェンジをしてはという場面で、狭いボール回しに終始してたり、あと少しのところでボールを失ってしまう展開。そして、楽天のカウンターの餌食に。特に、FWへのボールを預け方に工夫が足りなかったように思う。いけそうなんだけど、チャンスが作れない、シュートがなかなか打てない、そんな感じだった。

先制点の後は、案の定、楽天側が自陣に引っ込み、毎度お馴染み運動量の少なさ&中盤の守備の甘さを露呈。横浜FCに何度かチャンスが訪れるも、チャンスをものにできず。ペースをつかみながら、単純にロングボールを放り込む安易な攻めに。再び、楽天のカウンターにさらされる。

後半に入ってキングが投入されるも、直後に失点。ボランチを1枚減らしての交代で、完全にバランスを崩してしまった感が。5人が前に張る形が多くなり、パスの出しどころがないわ、カウンターは止められんわで踏んだり蹴ったりの状態。サイドの選手がやや下がりながらパスを呼び込むことで修正を図ろうとするも時既に遅し。楽天が試合を支配する珍しい展開で試合は終了。前半1−0、後半2−0、計3−0。楽天の勝利。


横浜FCはJ2への降格が決定。J1への道を急ぎすぎたのではないかと感じた。名の通ったベテランを中心にチームを組み立てるも(今日も30歳以上の選手が多かった)、なかなかJ1でコンスタントに活躍するのは難しいし、特にスピード面での難は否定できなかった。シーズン前に、もっと活きのいい、チーム全体を引き締められる選手が、何人か必要だったんでは。色々な意味で、チームの体制じたい、背伸びをしすぎていると思う。もう少しじっくり、しっかりとしたチームを作ってから、またJ1で横浜FCを見れたらと思う次第。

楽天については、特に言うことはない。