シンポジウム「震災の記憶:その表現をめぐる省察と対話」+『その街のこども 劇場版』1・17上映会
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シンポジウム「震災の記憶:その表現をめぐる省察と対話」+『その街のこども 劇場版』1・17上映会


日時:2011年1月17日 15時〜18時
会場:神戸大学 百年記念館


《シンポジウム開催趣旨》
2010年1月17日にNHK大阪阪神・淡路大震災15年特別企画として放映した『その街のこども』で描かれるのは、デリケートな個人の記憶である。本作は、震災直後には出せなかった情報について、本格的に議論する機運が醸成されてきた2010年代の、あの記憶をめぐる状況を表しているとも言えよう。これは新しいかたちで、あの震災に対して取り組もうという姿勢の現われであると考えられる。


だが、地震から16年を迎えようとする今、震災を知らない人々が増え続けている。このシンポジウムと上映会中を企画する神戸大学の現役の学生は、 すでに、阪神大震災の記憶をなまなましく持っている世代ではない。私たちが今やらなければならないのは、記憶の新しい表現方法について考えること、そして、それを公共的に議論する場を作ることなのではないのだろうか。


震災についての記憶をめぐり、歴史的な視点から比較検討の対象となるのは、関東大震災の記憶継承の事例である。日本の近代都市を襲ったもう1つのカタストロフであり、10万人の死者を出した未曾有の大地震のその後を、阪神大震災の記憶をめぐる状況と比較してみたい。そうすることで2011年現在の私たちが、どうすれば震災の記憶/表現の場に参加できるのかを問う。


≪プログラム≫
14:30 開場
15:00〜16:30 映画上映
16:30〜16:40 途中休憩
16:40〜18:00 シンポジウム
客席を交えての全体討論

司会……横山聡子・福本江利子(塚原研究室4回生)


≪シンポジストと提議の内容≫
山本唯人(社会学者、東京大空襲・戦災資料センター研究員)
関東大震災の記憶継承。いかにして記憶を『伝える』か」(仮)
1972年東京生まれ。過去には阪神大震災におけるボランティアの記録を収集する震災・まちのアーカイブの活動に参加し[歴史・記憶・表現フォー ラム]の一員として震災の記憶にまつわる展示を行う。現在は東京大空襲・戦災資料センター研究員。資料の収集・展示だけでなくその資料に込められ た記憶をいかに「伝える」かについて実践を通して考察している。「開かれた表現の場に向けて──東京・戦後60年ミュージアム」、「記憶マップ・01東京」(いずれも[記憶・歴史・表現]フォーラム編、『Someday, for somebody いつかの、だれかに 阪神大震災・記憶の<分有>のためのミュージアム構想|展・2005冬 神戸』、所収)、「「東京都慰霊堂」の現在──東京空襲と「戦災死没者慰霊制度」の創設」(『歴史評論』第616号、校倉書房、2001年、所収)など、論文多数。


京田光広(NHKプロデューサー)
その街のこども 劇場版』の製作意図と解説


その街のこども 劇場版』について
阪神・淡路大震災からちょうど15年目にあたる2010年1月17日、NHKで放送されたドラマ「その街のこども」は、実際に震災を体験している 森山未來佐藤江梨子の演技、そして渡辺あや(代表作:『ジョゼと虎と魚たち』)の脚本が大きな話題を呼び、劇場版として全国公開された。
こどもの頃に震災を体験し、いまは東京で暮らす勇治(森山未來)と美夏(佐藤江梨子)。彼らは「追悼の つどい」が行われる前日に神戸で偶然知り合い、震災15年目の朝を迎えるまでの時間、真夜中の神戸を歩き、そして語る。
公式HP http://sonomachi.com/


※資料代として500円をいただきます。


※参加希望の方は当日までに右アドレス( visa4skobe@gmail.com )へ参加希望の旨を明記の上、氏名、電話番号を本文に入力し送付してください。券販売担当から当日ご使用いただく資料引換券(入場券)を購入していただき ます。お早めにお買い求めください。当日、前売共に上記の金額となります。


主催:神戸大学 国際文化学部 塚原研究室内「記憶と表現(神戸STS)研究会」
(神戸市灘区鶴甲1-2-1、TEL078-803-7435)
お問合せ:visa4skobe@gmail.com