サッカー狂の詩〜オシム・チルドレン、猛威をふるうの巻〜
オシム・チルドレンが神戸にやってきました。ウイング、じゃなくてホムスタに*1。
Jリーグ・ヤマザキナビスコカップ予選リーグ第1戦。
たまたまその日の朝日新聞朝刊を開くと、何故かスポーツ欄にはナビスコ杯特集が。
mami_johnnyが一言。
「見に行ってきたらええやん。」
当の当日まで試合があることすら頭になかったのですが、せっかくの休日なので見に行くことにしました。
2007年、ウイング改めホムスタでの初観戦は、ひょんなことから訪れました。ファミマでチケットを購入。おなじみの「バックスタンド自由席」。しめて\2,500ナリ。
前売りチケットを正規の値段に買うのに若干のバカバカしさを覚えつつも、とりあえず電車に揺られ、御崎公園へ。
今年も来てしまった…。セレッソ亡き今*2、ここが数少ないの関西J1の根城*3。
ナビスコ杯予選リーグ第1節、ヴィッセル神戸 VS ジェフ千葉。
相手はあのオシム・チルドレン。もとよりヴィッセルには期待はせぬ(サポーターの皆さんごめんなさい)。というか、ヴィッセルが勝った試合を見たことがほとんどありません。いつもアグレッシブさに欠き、後手後手にまわる展開…、いや、とにかく良い試合内容を期待しよう。\2,500…。
んでもって。
彼らはさっそく猛威をふるって帰っていきました。
1−4。
結果はオシム・チルドレンの圧勝。その予兆は試合前のアップから既にありました。それぞれの練習が途切れることなく、流れるように続いて、
ジョグをしていたかと思えばジャグリングに。かと思ったらボール回しに。そしてセンタリングとシュートの練習へ。
練習の質の高さが感じられました。
具体的に言えば、流れを、特に試合を常に想定した練習が意識されているように思いました。ジャグリングでは、地面に落とさず、なおかつ体の全体(むろん手は除く)をまんべんなく使うようにプレッシャーがあり、
パス回しではできるだけ早く、ダイレクトでパスをつなぎ、広いスペースへボールを運ぶことが狙いになっており(そのためにいつもルック・アップしてパスコースを探しておかなければならない)、ボールを奪われたら素早く切り替え、プレッシャーをかけ、ボールを奪う。
試合では、練習でやっていたことが忠実に再現されました。片やヴィッセルはそれが全くできませんでした。
偶然にも両者が同じ練習をしている光景が目の前で繰り広げられたのですが、差は歴然としていました*4。
球離れが遅く、細かいパスを数本つないだだけで、広いスペースにボールが展開できない。ヴィッセル。試合を前にして勝負はついていました。
開始からわずか3分。
DFから巻にロングボールが入り*5、そのこぼれ球がDFラインの裏へ。しっかりと黄色いユニが狙いを定めていました。
裏へ走りこんだ工藤浩平の鮮やかなゴール。あっという間の先制点でした。
前半は完全にジェフが試合を支配。ボールを奪ってもパスコースはなく、展開も遅く、あっという間に黄色いユニが赤いユニを包囲。ペナルティエリアの近くでボールを奪われることもたびたびで、ヴィッセルは相手陣内へ入ることすらままなりませんでした。
後半は疲れのためかジェフの攻めがトーンダウンしてしまいましたが、
前半の猛威は試合を決めるに十分すぎるものでした。戦力的には互角かもしれませんが、サッカーのレベルが違いすぎました。
何でもない、いつもの普通の練習での意識の差。そこから生まれる質の差。
確かに、イビツァ・オシムはそこに君臨していました。
他でもない、選手一人一人の中に。